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竹岡佳信 公式ブログ

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アーカイブ 12月 2020

【動画】50代からの転職は絶対にやめた方がいい『5つの理由』

2020年12月19日 By 竹岡佳信

こんにちは、竹岡佳信です。

私は52歳の時に、30年間、勤務した会社を卒業しました。
早期退職プログラムを使っての卒サラだったので、最初の1年間は、転職というか、再就職の斡旋プログラムを利用することが、義務付けられていました。再就職そのものに、あまり期待はしていなかったのですが、50代の転職、再就職の状況は、想像以上に厳しいものでした。

簡単に言うと、50代の求人に求められている労働って、実は、単純事務作業ぐらいのもので、高い給与を支払ってでも雇いたい、と考える経営者は、ほとんどいない、と言うのが実態です。

だって、よくよく考えてみてください。今、いる会社の中で、役職についていない50代の方って、どういう扱いを受けていますか?
確かに、業務の経験はあるので、仕事を任せられる部分は、もちろんあります。でも、新しい仕事を割り振るのなら、今後も、ずっと担当してもらえそうな30代か40代前半の人に仕事を覚えさせたい、と考えるのが、経営からすれば、ごく普通の発想ですよね。

それに、50代になると、だんだん器用にマルチタスクをこなす、と言うことが出来なくなってくるので、とりあえず、今やっている仕事を、そつなくこなしてもらえればいい、と言う扱いになってしまいます。業務経験を活かして、それなりに新人の指導なんかをお願いすることは出来ますが、20代と50代となると、世代間のギャップは、とても大きいので、仕事以外の基本的な部分でかなりの軋轢が生じます。時には、職場全体に影響が出るような摩擦を起こしかねません。なので、総じて言えば、50代イコール扱いにくい人材、になりつつある、と言うことなのだと思います。

そういう世代の人を、わざわざ雇おうとする経営者は、やはり少ないのが実態なんだと思います。まして、会社に囲われてきた人材が大量に放出されるような時代です。50代にとって条件の良い転職先が選びたい放題、なんていうことは、絶対にないと認識した方が良いのかもしれません。

そんな前提を踏まえつつ、50代からの転職は絶対にやめるべき5つの理由について、順番にお話ししていきますね。

理由1:雇用条件が悪い

一つ目の理由は、想定以上に雇用条件が悪い。簡単に言えば給与水準は前職の3分の1程度を覚悟したほうが良いと言うことです。

給料が3分の1になったから、働く時間や負荷が3分の1になるかというと、そんなことがあるはずもありません。当然、朝から晩まで、決められた就業時間中はきっちりと働かなければいけないし、指示された作業が出来ていなければ、当然に残業だってあるかもしれません。しかも、慣れない仕事だから残業をせざるを得ない、と言う状況であれば、胸を張って残業代を請求できるはずもありません。ついつい、サービス残業が常態化するのではないでしょうか?

では、なぜ、そんな条件の求人しかないのか?それは、もしあなたが上司になるとして、やはり年上の方って「使いにくい」と感じるのではありませんか?年功序列が崩壊したと言っても、やはり年上は敬うべし、と言う教えは根強く残っているし、逆に年下の人からタメ口で何か言われたら、その人が年下だというだけで、何となく腹立たしい気分になる方の方が、多いのではないでしょうか?つまり、組織の中で、部下としては使いにくいのが50代です。だから、部長職とか役員以上の役職を求人しているといった、一般に出てきにくいケースでもない限り、50代の求人そのものが非常に少ないということを理解する必要があります。

もし、自分がリストラされたら、別の会社に転職をすればいい、という考えを抱いているとしたら、それは、間違いなく家族を路頭に迷わせる第一歩かもしれないと思ってください。50代からの転職は、雇用条件が悪い上に、求人数そのものが非常に少ないのが実態です。

理由2:新しい環境への適応が難しい

二つ目の理由は、新しい環境への適応が難しいと言うこと。

年齢を重ねると、新しい環境に順応する能力が、だんだんと落ちていきます。今までとお同じ環境であれば、ある程度、新しいことにも対応できるのですが、職場も、人間関係も、上司との信頼関係もいまひとつという状況の中で、誰かの指示、これは大抵は年下の上司になるはずなんですが、その指示に従って、間違いないように業務をやっていく、ってこと自体が、かなりのストレスになるはずです。

もし、あなたが狭き門を通り抜けて、新しい職にありつけたとしても、その職場に馴染んで、やっていけるかどうか、というハードルが、その先にはある、ということです。大企業では、会社に籍を残したまま、出向という形で新しい職場を試させてくれるという、ありがたい制度が残っていたりする会社もあります。でも、新しい職場に馴染めずに戻ってきたり、逆に、出向先から「使えないから」という理由で戻されるケースも多々あると聞いています。50代からの転職では、新しい環境に馴染めない場合が多い、ということも頭に入れておいてください。

理由3:体力・気力が衰えている

三つ目の理由は、体力、気力が想像以上に低下していると言うこと。

私自身の経験から言うと、55歳を過ぎたあたりで一回目のパワーダウンを感じました。今までなら何でもないことが、妙に体にくるというか、疲れやすくなったりします。それでも、この段階は、まだ気力で頑張れるのですが、57歳ぐらいで二回目のパワーダウンがあります。これは結構キツくて、気力が萎える、という感じになりがちなんです。何となく体調が悪いとか、何となく頑張れないとか、いつもと同じことをしているはずなのに、やたらと疲れるとか、その結果、何だか「やる気」まで削がれていく、と言う感覚です。

そんな状況の中で、自分のことを、よく知ってくれている人もいない環境で、果たして、上手くやっていけると思いますか?結局、転職してみたけれど続かなくて辞めてしまったという事例は、よく聞く話です。慣れ親しんだ職場なら、それなりにゴマカシもきくでしょう。でも、新しい職場であれば、誰かにちょっとお願いすることも、仕事を適当にごまかすなんてことも出来ません。そうでなくてもパワーダウンしている自分が、新しい環境ででも「働くこと」への意欲をどれほど持ち続けられるのか?自分自身としっかりと向き合う必要が、あるのかもしれません。

理由4:雇われる人生のリスク

四つ目の理由は、人生100年時代と言われて、まだまだ長生きしそうならば、いつまでも雇われる人生にしがみつくことは、リスクを増大させるだけだと言うこと。なぜなら、転職先にも定年がある、ということです。

これまで、50代からの転職が難しい理由を3つ述べてきました。3つ全部が当てはまる、とは言わないまでも、どれか1つでも当てはまると思ったのなら、転職に自分の人生をゆだねることは、かなりリスキーな選択になりかねません。20代前半まで勉強して、そこから定年まで働いて、定年後は、働いてきた蓄えで生きるという3ステップの人生設計は、既に、機能しなくなりつつあります。だって、今からどんなに頑張ったとしても、定年後の生活を支える、いわゆる老後資金が足りないことは、明らかだからです。

あなたは、老後の生活の収支について、真剣に考えたことはありますか?年金と蓄えだけで、何とかやっていけるはずだ、と思い込もうとするだけで、実際の収支をシミュレーションしたことはない、のではありませんか?割増退職金をもらったとしても、ほんのちょっとした気の緩みで、そんなものは、あっという間にどこかへ消えていきます。私自身、1年もたたないうちに、割増退職金を上回る支出になってしまいました。銀行残高が7桁を超えていると、何だかお金持ちになったような気分になって、ついつい財布の紐も緩んだりします。何十年も働いてきたご褒美を自分にもあげないとな、なんて思ってしまうんですよね。最初のうちは、まだ大丈夫、なんて思っているのですが、みるみるうちに減っていく銀行口座の数字を見ていると、口座をチェックすること自体が、本当に嫌な作業になってしまって、最後には残高を確認しなくなってしまいました。

割増退職金は、決して、余剰資金などではありません。次の収入源を作るまでの期間の、生活資金なんです。ですので、絶対に株式投資や、ましてFXなど、資金そのものをリスクに晒すようなことは絶対に避けるようにしてください。

退職金も年金も、それだけでは死ぬまで食っていけないとしたら、どうすればいいのか?それは、まだ体力にも気力にも余裕があるうちに、持続可能な収入源を作っておく必要があるということです。自分の知識、経験を活かして、小さくてもいいから、一人で回せるビジネスを育てることにチャレンジしてみてはどうでしょうか?

ビジネスというと、何だか大袈裟で、少なくとも数百万円の資本を投下したり、会社を登記してオフィスを構えて、人を雇わなければならない、というイメージをする方もいらっしゃるかと思います。でも、実際にそんなことをしたら、数ヶ月も持ちません。自分でビジネスをしたことがないのに、資本が必要なビジネスを始めるなんて、自殺行為そのものだからです。そうではなくて、まずは、自分がこれまでにやってきたこと、知識や経験をコンテンツにして、誰かに伝えてみる。大袈裟に言えば、教えてみる、という、本当に小さなところからでも、ビジネスは初めることができます。後輩を指導するとき、簡単な資料とかを作ったことはありませんか?なかなか覚えないやつに、手取り足取り、いろんな角度から業務を教えた経験が、あるのではないですか?あれと同じことを、やってみてはどうでしょうか?

インターネットが当たり前になったおかげで、広告を出す費用もかけずに、ビジネスをお試しと言えるようなレベルではじめることが可能になりました。私たちは、これをマイクロビジネスと呼んでいます。30年近く、会社に勤務していたら、その中で培った経験の中に、必ず、他の人の役に立つことがあるはずです。或いは、情熱を傾けてきた趣味や、個人的な探求の中に、必ず工夫してきたものがあるはずです。それが、ビジネスの種になります。それを、簡単な解説動画にして、Youtubeとかにアップしてみてください。顔出しも不要。スライド数枚で音声を入れればいいだけです。そうすると、少なくとも、何人かの人に、必ず見てもらえるはずです。つまり、見知らぬ人に、自分が役に立つものを持っているということを、知らしめることができるということです。そんな解説動画のネタなんかない、と言う方は、実際にYoutubeを「流し見」してみてください。あらゆるテーマの動画が、そこにはあると思います。

サラリーマン経験からなら「上司に嫌われない残業の断り方」とか「打ち合わせに遅刻しても絶対に許してもらえる言い訳10選」とか、でも構いません。多分、もっと専門的なこともテーマにできるはず。そして、この解説動画を意図的に広げていければ、月に数万円の売上を得ることは、さほど難しいことではありません。動画教材であればUdemyなどのマーケットプレイスもありますから、ダメ元で動画教材を作って出品してみるのも良いと思います。動画の品質チェックも、無料でやってくれたりします。そして、そういった、マイペースで出来る小さなチャレンジこそが、マイクロビジネスを始めるということに繋がっています。

数万円が達成できたら、別のことで、また数万円の収入を作る。或いは、数万円を原資にして、数十万円を狙えるように、そのビジネスを育てていく、ということも可能です。

思うような結果が得られにくいことが、わかっている転職活動に、貴重な時間を費やすよりも、最初のマイクロビジネスを始めるために、時間を投資する方が、これからの長い人生を考えた時、よほど大きなリターンを期待できるかもしれません。

理由5:嫌なことを続けても幸せにはなれない

五つ目の理由は、我慢して、食っていくためだけに、嫌なことをするぐらいなら、たとえ収入が下がったとしても、自分の好きなことを追求していく方が、人生全体としてはよほど幸せになれると言うこと。

会社の仕事が好きで好きで仕方がなかった、という方を別にすれば、まぁ、そんな方は、あまりいらっしゃらないかとは思いますが、仕事というものは、何らかの我慢をしてやるものだ、という認識が一般的ではないでしょうか?給料は、その我慢料だし、家庭に持ち込めない、会社で溜め込んだストレスを解消する赤提灯は、サラリーマン生活に必須だったという方も多いのではないかと思います。では、そんな生活を、これから何年も続けてきたいと本気で思いますか?会社の健康診断では、いかに自分が不健康かを同僚と自慢しあったりしませんでしたか?それは、体を壊すほど働いているんだ、という自己アピールの一つになっていたのかもしれません。でも、体を壊すということは、寿命を縮めるということ。命を削るということです。果たして、50代になっても、自分の命を削るほどの価値が、会社の仕事にあるのでしょうか?

食っていくのにやっとというレベルの収入のために、朝から晩まで我慢を重ねて、嫌なことをするぐらいなら、収入レベルを多少落としてでも、自分の好きなことや、得意なことで、クライアントからお礼を言われるようなマイクロビジネスを始めた方が、人生はよほど穏やかだし、幸せを感じられるのではないでしょうか?

起業しても失敗するに違いない、と言うのは、大抵は、一度も起業したことのない人の言葉です。ビジネスとは、お客さんが欲しいものを、お客さんが欲しいタイミングで、目の前にそっと差し出すだけで十分に成立します。売り込みなんて逆効果でしかないからです。私たちは、年に1億円稼ぐ必要があるわけではありません。数百万から、せいぜい1000万円程度あれば、十分ですよね。そして、真面目にビジネスに取り組んでいる方であれば、年に1000万円を稼ぐことは、それほど高いハードルではありません。事実、私は2013年に今のビジネスを始めたのですが、1度も1000万円を切ったことはありません。

大切なことは、成果が出るまで行動を継続すること。そして、そのためには、自分が無理なく続けていけるテーマを選ぶことです。嫌なことなんか続かない、苦手なことなんか続くはずがない。だからこそ、好きなことや、得意なことを組み合わせることで、自分のビジネスを始める。それが、一番、ストレスなく、継続的に収入を得られるマイクロビジネスを始めるための秘訣です。

 

さて、ここまで50代からの転職は絶対にやめるべき5つの理由をお伝えしてきました。
もしかすると、自発的に転職を考えているのではなく、リストラや仕事消滅によって、やむなく転職活動を始めなければならないと言う方も、いらっしゃるかと思います。でも、それは、ある意味、何となく続けてきた会社人生をリセットするチャンスでもあります。これまでの会社優先の生き方を変える、絶好の機会なんです。
人生100年とは言わないけど、80歳ぐらいまで生きるとしたら、死ぬまでに、まだ20年以上あります。そして、今の時代は、年金暮らしの老後、なんていう選択肢はなくなりつつあり、生涯現役で働き続けることが当たり前になる時代なのかもしれません。

だとしたら、会社に頼る生活を、早々に卒業する必要があります。自分で自分の人生のコントロールを取り戻すためにも、自分の知識、経験を活かし、好きなことや得意なことで、あなたのマイクロビジネスを始めるのも、一つの重要な選択肢になるかもしれません。

 

【動画】50代サラリーマンが「転職?副業?独立起業?」を選ぶ基準

2020年12月9日 By 竹岡佳信

こんにちは、竹岡佳信です

私は30年間のサラリーマン生活の後、サラリーマンを卒業して独立起業しました。独立当初は、毎月どんどん減っていく銀行口座の数字を見るのが嫌で、どうしよう、と頭を抱えた事もありましたが、おかげさまで、今ではサラリーマン時代では考えられなかった生活を維持させていただいています。もちろん、浪費ざんまいのセレブ生活をしているわけではありませんが、八ヶ岳と東京の二地域居住を実現し、3人の子育てをしながら、時間と場所にとらわれないライフスタイルを実現することが出来ています。

 

サラリーマン時代に17年間、管理職、経営職を経験してきましたが、多くの人を観察してきた経験と、実際に50代になってから独立起業した経験から、サラリーマンのまま会社にしがみついた方が良い方、会社よりも独立起業に向いている方、副業を上手くやっていけそうな方が、どんな傾向にあるのか、が何となくわかってきました。今日は、人生の選択とも言える「働き方」を選ぶ基準について、タイプ別にお話ししていこうと思います。

 

まず最初のタイプは、会社員として優秀で、そのまま会社にいた方が良いというタイプ。これは、会社の中の業務の流れをよく理解し、自分がその全体の流れの中で何をすれば、組織全体が、より良く回っていくか、を考えることができるタイプ。言ってみれば、組織人タイプと呼べるかもしれません。簡単に言えば、既に出来上がっている仕組みに対して、改善を加えることが上手にできるタイプです。当然、上司に何か言われても、組織全体、業務全体を考えた上で、もっと良くなりそうなことを提案したりするので、上司からも頼りにされます。また、全体の流れをよく理解しているので、部下に対しても、的確なアドバイスをすることが出来ます。つまり、部下からも頼りにされる人になるわけです。なので、普通であれば、組織内で、それなりのポジションに昇進しているはずなのですが、会社組織というのは、40代位から先の昇進は、自分の上司だった人が、さらに昇進していないと上へ上がっていけないという、何とも言えず理不尽な仕組みがあったりします。なので、ある一定以上に上がるためには、自分の力だけでは、どうにもならないところがある訳です。だから、このタイプなのに、ポジションに恵まれていない人は、ある意味、会社生活では不幸だった人なのかもしれません。

このタイプの人は、業務の流れをよく知っているし、何をどうすれば、組織がどう反応するのか、ということにも精通しているはずです。ただ、自分一人で何かを始めるには、勘と度胸が足りない部分があるはず。なので、会社の中、組織の中にいたまま、自由な時間を作って、人生を楽しむ方が、幸せな人生を歩めるかもしれません。もし、転職をするのなら、自分をよく知ってくれている人の紹介なら、検討を進めるのも良いかもしれませんが、みずから転職エージェントなどを頼りに転職活動をするのは、もしかすると、良い結果に繋がらない可能性があります。なぜなら、転職先の組織の動き方は、これまで属してきた組織の動き方と、全然違う可能性が高いし、そうなると、組織内で上手くやってこれた経験も生きないし、何より、もっとできるはずなのでに、ここをこうすれば動くはずなのに、上手くいかない、ということの繰り返しが起きるわけで、自信を無くしたり、転職先の上司から、期待外れだった、という評価を受けることになりかねないからです。それって、さらに不幸になるスパイラルに入る可能性がある、ということですよね。

逆に、現在の会社の業務を適当にこなしていても、成果をあげることはできるはずなので、自分の自由になる時間を作ることは、比較的、簡単にできるはずです。ですので、その時間を使って、自分の得意なこと、大好きなことに取り組み、その中から、自分のビジネスになる種を見つけて育てていく、というアプローチの方が、結果的には大きな木が育つ可能性があります。

大切なことは、目先の収入にとらわれないこと。特に、収入を増やしたいからと、労働集約型の副業を始めるなんてことは、絶対にやめたほうが良い。なぜなら、自分の能力を活かせないから。それに、そもそも、このタイプの人は、労働時間を増やすことには抵抗があるはず。だって、改善というのは、効率化したいからこそ取り組めるのであって、改善が得意な人というのは、基本的にはめんどくさがり屋だったりするからです。

あと、もし、長年の付き合いがある信頼できる起業家から、組織を大きくしていくための仕組み作りを手伝って欲しい、なんていうお誘いがあったら、乗ってもいいかもしれません。まぁ、ずっと会社の中の世界にいると、そんな人脈も、なかなかないのが普通だったりしますが。。

 

次のタイプは、会社で上手くやっていくのも苦手だけど、独立起業するのもリスクが高い、というタイプ。このタイプの人は、自分がやっている業務にプライドを持っていたりします。いわゆる職人のようなタイプですね。会社の中で、自分は専門家だと思って仕事に取り組んでいたりします。それはそれで、素晴らしいことなのですが、それは、あくまで、その会社でしか通用しないこと。会社の外の世界で、◯◯の専門家です、と名乗っても、ニッチすぎて市場がなかったりします。それに、現在のように時代が大きく変わりつつあって、会社の存続が危うくなるような状況においては、会社の都合で配置転換がしにくい人材として扱われたり、実際、配置転換されても、私は◯◯の専門家なので、この仕事は合いません、と宣言したりするので、リストラの対象になりやすいというリスクもあります。プライドだけで生きていけるほど、会社の外の世界は甘くはありません。でも逆に、◯◯の専門家を求めている会社があれば、転職は上手く行く可能性があります。なぜなら、これからの時代は、特定のスキル、業務経験がある人を、即戦力として求める企業が多くなるから。だからこそ、自分が実は何ができるのか、何が得意なのか、を知り、自分を高く売るためには、どんな市場で自分を売ればいいのか、ということを常に考えておくことが必要な時代になったということかもしれません。自分を客観的に評価すること。それは、今の会社や、今の上司の基準ではなく、自分が働く可能性のある労働市場での自分の価値を知っておく、ということです。そういう意味でも、会社の中の世界だけではなく、会社の外の世界を、興味を持って調べていく、情報収集と、その評価をしていく、という活動が必須と言えるでしょう。ただ、専門職として生きていくわけですから、あくまで職人です。市場という視点は、なかなか持てないかもしれません。だとしたら、まずやるべきことは、専門性を磨くために資格をとることや、具体的な転職の情報を集めて、ここは給料が低いとか、福利厚生がない、とかブラックかもしれない、とか、そういったことに時間を費やすのではなく、自分自身について分析したり、評価する基準を調べたり、他の人と比べることで自分の価値を知ることに、時間と労力を使うことが先なのかもしれません。

 

最後に、会社員よりも起業をした方が良いタイプ。これは、上司からの指示に従うのが苦手で、つい、自己流で何事もやろうとしてしまう人。やり方を指示されても、それを守らないので、能力をすごくあったとしても、会社の中では、あまり評価をされず、会社員を続けていくことが、そもそも難しいというタイプです。こういう人は、会社のやり方そのものを批判して、抜本的に改革をやろう、などと言い出して、組織から浮いてしまうことがあります。会社というのは、そもそもが、業務を回していれば、それなりに利益が出る仕組みが出来上がっています。なので、その仕組みの一部を、改善してみる、というチャレンジは良いのですが、抜本的に変えてしまったら、これまで利益を見込むことが出来たのに、利益どころか、支出ばかりが増えて大赤字に転落ということになりかねません。でも、そのチャレンジをしないことが、腹立たしいと感じてしまうのですから、そもそも、他人が作った組織や仕組みに満足できない、いわゆる起業家タイプだということができます。

このタイプは、能力はとても高いし、多くの場合、上司が指示するやり方よりも、良い方法が見えていたりするので、上司をバカにしていたりします。また、年下の上司から指示をされること自体、プライドが許さないとかいう感じになりやすいので、ますます会社に行きたくない無くなったりします。こういう人は、早期退職募集とかは大チャンスなので、さっさと会社を卒業して起業する方向に進む方が、成果が出やすいかもしれません。

ただ、気をつけなければならないことがあります。それは、長年、ふてくされていたり、手順をそのまま実行することを馬鹿にする傾向が、体全体に染み付いていたりします。なので、自分の能力を過大評価していることも多いんですよね。

 

会社の中の世界の常識は、会社の外の世界では通用しません。つまり、これまでの長年の経験や、業務の中でつちかってきた自分なりのやり方というのは、基本、通用しません。会社の外へ出て、初めて何かをやる場合には、できれば、自分が「この人なら」と思える人にメンターになってもらうか、弟子入りさせてもらって、まずは、上手くいっている人を真似る。いわゆる、モデリングをすることをお勧めします。いわゆる、守破離の守を徹底的にやることが大切です。

私も、実はこのタイプに近かったのですが、最初に起業活動を始めた頃は、サラリーマン感覚で、いくつか可能性のあるものを手がけていれば、どれか当たるだろう、的に考えて、6つのことを同時に進めようとしていたことがあります。当然、どれも上手くいきません。そんな悩みを後にメンターになってもらった経営コンサルタントの中井隆栄先生に相談したところ、「たけちゃん、そんなことしてるから、上手くいかへんのや」と一笑に付されました。あ、京都の方なので、柔らかな関西弁なんです。そこで、教えてもらったこと、それは、起業は一点突破。成功したければ、一つのことに絞り込んで、集中することが大切だ、ということでした。

初めて経験する新しい世界で、どうすればいいのか、全く経験がないところで、自己流はまるで通用しない。なるほど、と思いました。それで、すぐに、当時手がけていた6つのことを、全部やめ、半年間、無収入で準備をして、今のビジネス、つまり経営コンサルタントに絞り込んで活動をしたところ、色んな人に助けてもらいながら、事業開始から9ヶ月目には売上が1000万円を超えることが出来ました。

 

さて、会社の中が最適という組織人タイプ、会社の中の職人タイプ、会社におさまり切らない起業家タイプという3つのタイプについてお話をしてきました。果たして、あなたは、どのタイプに近いと思いますか?

 

私がどのタイプだったか、というと、基本は3つめの、ゼロから何かを作るのが好きな起業家タイプだったのかもしれません。ただ、器用に最初のタイプ、つまり、組織の全体像を把握した上で求められる答えを出すことも出来たので、上手く組織でもやっていけたのかもしれません。でも、50歳という年齢に達しようというとき、このままの人生で本当に良いのか、と自分に問いかけた結果、会社を卒業することを選択しました。実際、その選択をしてよかった、と思います。

自分の時間を自分の思うように使って、会社の犠牲になりがちな家族との時間を大切にも出来ました。そもそも、この八ヶ岳に移住したのも、まだ幼かった子供たちを、1日中、森の中で遊ばせてくれる幼稚園に通わせたかったからでした。そして、会社を辞めた本当の理由は、組織人として毎日同じ生活をすることに飽きた、とか会社の中の専門家として生きていくことに不安を感じたとか、起業家として何かを作り出したかったから、とか、そう言ったことよりも、会社の近くという条件で決めてきた、住む場所の自由を取り戻し、自分と家族の人生にとって、その時々に応じた最適な選択をできるように、自分の人生のコントロールを自分の手に取り戻すため、だったように思います。

 

会社は、あくまで、収入を得るために働きに行くところ、ではないでしょうか?会社に自分の一生を捧げることが素晴らしいことだ、という時代は、とうの昔に過ぎ去っています。自分の人生をどう生きるのか、それを決めた上で、現在の会社員という立場をどう活用するのか、を考えていく。リストラの対象になったりして、会社員として生きていけなくなる可能性があるのなら、焦らず、少しだけでいいから、時間をきちんととって、ゼロベースで人生の設計をやり直してみる。あなたの人生に本当に必要なことは、そう言った、自分と向き合う時間、なのではないでしょうか?

 

もし、あなたが、50歳という人生の折り返し点の近くにいるのなら、そして、このままの人生で良いのだろうか、という疑問を抱いているのなら、また、サラリーマンとしての仕事に、やりがいを感じることができないでいるのなら、あるいは、将来の収入や、安定的な生活に不安を感じているのなら、そして、自分の人生をふりかえった時、何もしてこなかったことに、愕然としているのなら、今、この時こそが、あなたの「生き方」そのものを変える、ベストなタイミングなのかもしれません。サラリーマンを続けることも、サラリーマンを卒業することも、全ては自分で選択できることです。ただ、新しいチャレンジには、どうなるかわからない、という不安もありますし、初めてのことに自信が持てないのも当たり前のこと。ただ、あなたが、その一生を終える時、チャンスがあったのに、別の生き方にチャレンジしなかったことを、本当に後悔しないかどうか。それは、考えてみても良いのかもしれません。

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