サラリーマン生活からの卒業—それは終わりではなく、始まり
「定年まであと◯年…」
「会社を辞めたら、何をして過ごせばいいのだろう…」
「肩書がなくなったら、自分は何者なのだろう…」
長年サラリーマンとして生きてきた方なら、誰しもこんな不安が頭をよぎることでしょう。特に50代以降、退職や定年が現実味を帯びてくると、この先の人生に漠然とした不安を感じる方が多いのではないでしょうか。
しかし、サラリーマン生活からの卒業は、決して「終わり」ではありません。むしろ、自分らしい生き方を取り戻す「始まり」なのです。
幸せな卒サラを実現するための第一歩は、長年身につけてきた「サラリーマン的思考」から自分を解放し、本来の自分を取り戻すことから始まります。
「サラリーマン的思考」とは何か?
サラリーマンとして生きる中で、私たちは知らず知らずのうちに特定の思考パターンや行動様式を身につけてきました。
– 「出る杭は打たれる」という同調圧力
– 「失敗」を極端に恐れるリスク回避思考
– 上司や会社の評価を過度に気にする姿勢
– 「定年まで」という限定的な時間軸での思考
– 肩書や役職で自分の価値を測る習慣
– 「会社の人間関係」に依存したコミュニティ感覚
これらは会社組織で生き抜くために必要だった思考法かもしれません。しかし、卒サラ後の人生では、むしろ足かせになります。
私がコンサルティングしてきた多くの卒サラ者に共通するのは、「会社の呪縛」から解放されるまでに時間がかかるということ。60歳で定年退職した方が、本当に自分らしく生きられるようになるのは、早くても65歳頃からという現実があります。
しかし、今このブログを読んでいるあなたは、その5年間を短縮できる可能性があります。サラリーマン的思考からの脱却を意識的に行うことで、より早く自分らしい第二の人生を歩み始めることができるのです。
自分だけのIKIGAIを見つけるために
サラリーマン的思考から解放されたら、次は「自分だけのIKIGAI」を見つける旅に出ましょう。
IKIGAIとは、日本発の概念でありながら、海外で体系化された「生きがい」の考え方です。シンプルに言えば、以下の4つの要素が重なるところにあります。
1. あなたが好きなこと
2. あなたが得意なこと
3. 社会が必要としていること
4. 収入になること
サラリーマン時代は、特に3と4に重きを置いた生活だったかもしれません。会社が必要とする業務をこなし、その対価として給料をもらう。しかし、本当の充実感は、これら4つのバランスが取れたときに生まれるのです。
では、具体的にどうやって自分のIKIGAIを見つければいいのでしょうか。

1. 会社の肩書なしで自己紹介できるようになる
「私は◯◯会社の△△部長の××です」
この自己紹介の仕方に慣れきった方は多いでしょう。
しかし、卒サラ後の世界では、あなたは「元◯◯会社の人」ではなく、一人の個人として生きていきます。肩書がなくても、あなたはあなたなのです。
実践ステップ:
自分を「〜が好きな人」「〜ができる人」「〜を大切にしている人」として表現してみましょう。最初は戸惑うかもしれませんが、これが本来のあなたの姿なのです。
例えば、「私は写真を撮るのが好きで、特に自然風景を切り取ることに喜びを感じています。写真を通じて人々に自然の素晴らしさを伝えたいと思っています」というように。
2. 1日の予定を自分で決められるようになる
サラリーマン時代は、多くの予定が他者によって決められていました。会議、締め切り、上司からの突然の指示…。自分の意思とは関係なく、スケジュールが埋まっていくのが当たり前でした。
卒サラ後の生活では、この「時間の主導権」を取り戻すことが重要です。初めは戸惑うかもしれませんが、これこそ自由の第一歩なのです。
実践ステップ:
まずは一週間のスケジュールを白紙から組み立てる練習をしましょう。「しなければならないこと」ではなく、「したいこと」から予定を埋めていく習慣をつけることが大切です。
3. 「失敗したらどうしよう」という恐れを減らす
会社では失敗が評価に直結するため、多くのサラリーマンが失敗を極端に恐れるようになります。しかし、新しいことに挑戦する際には、小さな失敗は成長のための必要なプロセスです。
実践ステップ:
小さなリスクから始めて、失敗に慣れる練習をしましょう。例えば、行ったことのないレストランに一人で入る、初めて会う人と会話する、趣味のサークルに参加するなど、「失敗しても大きな影響のないこと」から挑戦してみてください。
4. 自分の強み・弱みを5つ以上リストアップする
サラリーマン時代の評価は、往々にして会社の求める基準に沿ったものでした。本当の自分の強みや弱みを客観的に把握している人は意外と少ないのです。
実践ステップ:
紙に「強み」と「弱み」の二つの欄を作り、思いつく限り書き出してみましょう。その際、会社での評価ではなく、あなた自身が感じていることを大切にしてください。また、家族や親しい友人に「私の強みは何だと思う?」と聞いてみるのも効果的です。意外な発見があるかもしれません。
5. 「やってみたいこと」リストを作成する
「いつかやってみたいけど、今は忙しくて…」と先送りにしてきたことはありませんか?サラリーマン時代には時間や立場の制約で諦めていたことも、卒サラ後なら挑戦できるかもしれません。
実践ステップ:
子どもの頃の夢から現実的な趣味まで、制限なく「やってみたいこと」をリストアップしましょう。費用や時間、実現可能性は一旦考えずに、純粋に「やりたい」と思うことを書き出すことが重要です。
6. 自分なりのIKIGAIの方向性を見つける
最後に、ここまでの発見を統合して、あなた自身のIKIGAIの方向性を見いだしましょう。
実践ステップ:
先に挙げた4つの要素(好きなこと、得意なこと、社会が必要としていること、収入になること)をそれぞれ円で描き、その重なる部分を探ります。
例えば、「写真が好きで、構図を考えるのが得意。自然の素晴らしさを伝えることは環境保全にもつながるし、写真教室や撮影ガイドとして収入にもなるかもしれない」という具合に、4つの要素が重なる部分を見つけていきます。
STAGE1のゴール:
自分を知り、可能性を解放する
ステージ1は、サラリーマン的思考から解放され、自分だけのIKIGAIを見つけるための「自己発見の旅」です。このステージで大切なのは、正解を焦らないことです。
卒サラ直後から明確なビジョンを持てる人はほんの一握り。多くの人は、試行錯誤の中で少しずつ自分の道を見つけていきます。大切なのは、その過程を楽しむことです。
私がこれまでサポートしてきた卒サラ者の多くは、会社員時代には想像もしなかった形で自分のIKIGAIを見つけています。技術職として働いていた方が料理教室を開いたり、営業職だった方が自然ガイドになったり—人生には無限の可能性があるのです。
そして何より、このステージ1のプロセスは、それ自体が楽しい発見の連続であるはずです。自分自身と向き合う時間を大切にし、心の声に耳を傾けてください。
次回は「ステージ2:情報発信を始め、自分の方向性と市場を確認する」について詳しくお伝えします。ステージ1でIKIGAIの種を見つけたら、次はそれを育て、世に問うていくステップへと進みましょう。
まずは、6つのチェックポイントをクリアすることを目指して、自分自身との対話を始めてみてください。
『STAGE2:情報発信を始める』に進む >>>